Monsters of Rock 1991 in Moscow


Enter Sandman - Metallica

 100万人とも200万人ともいわれる人類史上最大の観客数を記録した野外コンサートです。場所はソビエト社会主義共和国連邦の首都モスクワ郊外の軍事基地。このコンサートの3か月後にソ連は崩壊し、東西冷戦は幕を下ろしました。

 ソ連といえば当時世界を東西に二分していた共産勢力の親玉。当然、共産圏では西側の文化は制限されていました。ましてモンスターズ・オブ・ロックはハードロックやヘヴィメタルを中心とした西側でも過激とされる音楽の祭典。それがソ連のおひざ元で開催されたわけです。

 当時のこじかは大学生。1989年のベルリンの壁崩壊も、1991年のソ連崩壊も、1991年から始まる日本におけるバルブ崩壊も、単なる大型ニュースとしか認識していませんでした。これら事象の歴史な意味を、実感(痛みを伴う)をもって理解できたのは20年も経ってからの事です。

 改めて映像を見ると、そこかしこに崩壊の前兆が見て取れます。軍人が軍服を脱いで音楽を楽しむ様はその象徴でしょう。すでに崩壊しかけていたソ連にトドメとなる一撃を加えたのがモンスターズ・オブ・ロックであり、Panteraであり、Metallicaなのだと思います。歴史が変わる瞬間とはこのようなものなのでしょう。

理屈抜きに素晴らしい音楽であり演奏です。メタル好も、そうでないか方も、一見の価値ありですよ。

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